ジョリー先生のフェルトワークショップ

こんにちは!テキスタイル学科助手の高須賀です。

今日は一年生の授業で行なわれた、フェルト作家のジョリー・ジョンソン先生のフェルトワークショップの様子をご紹介いたします。
ジョリー先生は1977年にフィンランドでフェルトのブーツ作りを習ってから、フェルトのパワーと魔法に魅せられ、現在に至るまでに様々なフェルト技術を研究し、現代的なフェルトデザイン技法を作り上げてきた方です。



ジョリー・ジョンソンは自ら生み出したユニークな羊毛フェルト作品を企画、製作し、また身にまとうことを楽しんでいます。 伝統的なテキスタイル技法に出会ったのは、1977年フィンランドでスカンディナビアのフェルトのブーツ作りを習った時でした。 ジョリーは、たちまちフェルトのパワーと魔法に魅せられてしまいました。ジョリーは、羊毛と繊維を扱う商人の家に生まれ、工業テキスタイルデザインをRISD(米国)とKOTO(フィンランド)で学びました。 1987年日本へ3ヵ月の気紛れ旅行に出かけました。そして、12週間では短すぎたので、それ以来、日本に留まることにしました。 京都で、テキスタイルのスタジオを再設立し、商標としてのジュア・レ(Joi Rae)を起こしました。ファッションとインテリアのための工業テキスタイルデザイン(織りとプリント)を学んだ後、ジョリーは伝統的なフェルトを通しての表現が自らにしっくりくることに気付きました。彼女の豊かな色彩と層構造の技法の組み合わせは、絹やレーヨン、モヘアなど様々な異素材をフェルト作品に組み込んだ、暖かい風合いの、四季の風を感じさせる衣類やアクセサリーを生み出すことになり、慧眼のコレクターの眼にとまることになりました。ジョリーは、人類が初めて生み出したテキスタイルであるフェルトの、八千年続く中央アジアのフェルト作製技法に、彼女ならではの革新的な表現をもたらしました。ジョリーの現代フェルト作品は、全世界のギャラリー、ショップ、美術館に、展示されています。ジョリーは、春の学期には、スタジオを離れて、 様々な学校で講義を行っています。全国の芸術系大学、専門学校などにおいて講師を勤めるかたわら、夏には京都の暑さと湿気を逃れるために、異文化の伝統フェルトを求めて、世界中へ広く調査旅行に出かけています。国際フェルトシンポジウムに出席し、フェルトの現代的な表面デザイン技法の発達に関するワークショップを行っています。




フェルトとは動物の毛を集めて、圧縮したシート状(立体的な物も出来る)のもののことをいいます。今回使用する素材は上の写真のような羊の原毛を使い作っていきます。

まずは使う素材である羊毛の性質を学ぶところから始まりました。

羊毛を扱う時のキーワードになっていることは、カラーブレンディング!!
すなわち、ちがった色の羊毛を混ぜることで、無限の微妙な色合いを作れるということです。サンプル作りの為に、手で羊毛を混ぜていきます。

青と赤を混ぜればムラサキになり、青と黄を混ぜればミドリになる。まるで絵の具を溶くかの様に色を作り出すことが出来ます。

学生、一人一人ちがったカラーサンプルが出来ました!




カラーブレンディングのサンプル制作が終わると、いよいよフェルトティングの作業に入ります。

羊毛は熱とアルカリ性の溶液と力を加えることで、羊毛同士が絡まり合い、固まりになっていくという性質があります。フェルトでは、その羊毛のもつ性質を利用し様々な形を作り上げていきます。



羊毛にアルカリと熱と力、そして熱い情熱(長い時間)をかけて形を作っています。

作ったフェルトを切り開いていくと・・・。


このようなフェルトの花が出来上がりました!!
このようにな立体的なものもフェルトでは作ることが出来ます。
アイデア次第では、様々な物を作ることが出来るのではないでしょうか?

(高須賀)

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