2014年8月18日月曜日

富士山テキスタイルプロジェクト2014/見学会

8月1日
“富士山テキスタイルプロジェクト2014”の発会式を前に、恒例の参加学生による産地見学会を行いました。

朝9時45分、下吉田駅に集合。富士山の裾野とは思えない暑い一日のはじまりです。

















富士吉田の織物企業(機屋=はたや)と東京造形大学の学生が1対1で新製品を開発するこのプロジェクトに、昨年から西桂の企業も参加してますます盛んになってきました。

富士吉田・西桂はたくさんの織物企業が集まった織物産地ですが、裏地や傘地やネクタイやスカーフや金襴やリネン・・・など、さまざまな織物を生産しています。

全国各地にある産地の中でも、一つの地域でこれだけ多様な織物を生産する産地は多くはありません。そこが富士吉田・西桂の魅力です。




織物は、糸を撚り、染色をして、経糸(たていと)を準備するなど、織る前の準備工程や、織り上がった織物のしわを伸ばしたり撥水などの加工をする工程があります。

こうした仕事は分業化されていて、専門の企業があり、全てを含めて一つの産地が形成されています。

学生は産地を巡り、さまざまな工程やその仕事ぶりを知ることで、織物が製品化される道筋を学びます。

「マルヒデ整経」
経糸を整えて機屋さんに渡す整経屋さんです。
上の綛(かせ)糸が下の筒に巻き取られてゆきます。





約600本の糸がまとめられて大きなドラムに巻き取られ、合計で10000本以上の縦糸を整経しています。繊細でダイナミックな仕事にみんな釘付け。





「高山織物整理」
織物の仕上げ、整理・加工をする会社です。
加工は撥水、防水、防しわなどさまざまです。ここに仕事を依頼する同行した機屋さんが説明しています。









織物のしわを伸ばし、幅を整える作業。加工をするための熱風が工場内に充満していますが、もちろんエアコンはありません。












「ハタオリトラベル MILL SHOP」
富士山駅に新しくできた富士吉田・西桂の機屋さんグループのショップで、地元でははじめて。「地産地消」に期待します。



このプロジェクトの経験者で、現在テキスタイルデザインの助手、高須賀活良さんがディスプレーをデザインしました。プロジェクトから生まれた製品も並んでいます。





「土屋撚糸」
細いバラバラな糸に撚りをかける撚糸屋さん。
整然と並んだ撚糸装置は高速で回転。騒音の中での解説をがんばって聞いています。




撚りのかかった糸。





「妙高富士染工場」
糸を染める染色工場です。綛糸の状態で染めるのが特徴です。
天井に染め上がった糸が並ぶ工場。




綛糸に染料液を流し込み、時々糸を動かしながら自動的に染める装置です。




「テンジン」
リネンを専門に織る機屋さん。
シャトル(杼=ひ)が往復して緯糸(よこいと)を入れて織るシャトル織機が稼働中。




お洒落な展示室。ここに住みたいという学生が・・・いました。




「槙田商店」
傘地を織り、自社で傘を製造します。服地も得意の機屋さんです。
傘地独特の裁断を見せていただきます。




最新鋭のコンピュータジャガード織機から「企業秘密」の製品が織り出される機場(はたば)。





丸一日かけての見学は充実した内容で、それぞれのプロの仕事ぶりに学生は感動し、圧倒され、学ぶことがたくさんありました。
今日の見学を基に、斬新な新製品開発に挑みましょう。今年のプロジェクトも期待できそうです。(ohashi)